OnTick()の利用方法
MQL4 (MT4)のOnTick()の使い方をChatGPTに確認しました。
使用GPTs:EA Creator
MT4 MQL4のOnTickの利用方法を実装例を交えて教えて下さい。補足で気を付ける点なども教えて下さい。
回答
OnTick
関数は、MetaTrader 4 (MT4) プラットフォームでエキスパートアドバイザー(EA)が新しい価格データ(”tick”)を受け取るたびに呼び出されるイベントハンドラです。これは、市場の動きに基づいて取引決定を行うためのリアルタイムの価格変動を捉える主要な関数です。
OnTick関数の基本使用法
void OnTick()
{
// ここにマーケットデータが更新された時のロジックを記述します
}
使用例:シンプルな移動平均クロスオーバーEA
以下の例では、短期移動平均が長期移動平均を上回った時に買い注文を、下回った時に売り注文を出すシンプルな移動平均クロスオーバー戦略を実装します。このシンプルなEAは、OnTick
イベントを利用して、新しいティックデータが到着するたびに市場の状態を評価します。
// グローバル変数
extern int FastMA_Period = 5;
extern int SlowMA_Period = 10;
// OnTick関数
void OnTick()
{
// 現在の価格データを取得
double fastMA = iMA(NULL, 0, FastMA_Period, 0, MODE_SMA, PRICE_CLOSE, 0);
double slowMA = iMA(NULL, 0, SlowMA_Period, 0, MODE_SMA, PRICE_CLOSE, 0);
// 移動平均のクロスオーバーをチェック
if(fastMA > slowMA)
{
// 短期移動平均が長期移動平均を上回る -> 買いシグナル
Print("買いシグナルが発生しました。");
// ここに買い注文のロジックを記述
}
else if(fastMA < slowMA)
{
// 短期移動平均が長期移動平均を下回る -> 売りシグナル
Print("売りシグナルが発生しました。");
// ここに売り注文のロジックを記述
}
}
注意点
- 処理速度:
OnTick
関数は市場が開いている間、頻繁に呼び出されるため、この関数内の処理は非常に迅速に行う必要があります。 - 注文処理の注意: 同じ条件で複数の注文が繰り返し送信されることを防ぐために、既にポジションが開かれているか、または注文が保留中であるかをチェックするロジックを実装する必要があります。
- スリッページと注文設定: 市場注文を送信する場合、スリッページの設定や適切なストップロス、テイクプロフィットのレベルを指定することが重要です。
- エラーハンドリング: 注文送信やその他の取引操作を行う際には、
GetLastError
関数を使用してエラーをチェックし、適切に処理する必要があります。
OnTick
関数を効果的に使用することで、リアルタイムの市場データに基づいて動的な取引決定を行うEAを開発することが可能です。この関数は、MT4における自動取引システムの核となる部分であり、EAの性能と効率に直接影響を与えます。
MQL4リファレンス
正式な仕様は”MQL4 Reference“をご確認下さい。上記内容を確認しておくとより分かりやすいかと思います。
リンク:https://docs.mql4.com/basis/function/events#ontick
他のイベントハンドリング関数の利用方法
以下のそれぞれのリンク先で確認していますので、ご参照ください。
関数名 | 概要 |
---|---|
OnInit | エキスパートアドバイザーやインジケータがチャートに読み込まれた時に一度だけ呼ばれる初期化関数です。初期設定やリソースの準備に使用されます。 |
OnDeinit | エキスパートアドバイザーやインジケータがチャートから削除される時、またはMT4が閉じられる時に呼ばれる終了関数です。使用したリソースの解放などの後処理に使用されます。 |
OnStart | スクリプトが実行された時に呼ばれる関数です。エキスパートアドバイザーでは使用されません。 |
OnCalculate | カスタムインジケーターが新しい価格データを受け取った時に呼ばれる関数です。価格データの分析やインジケーター値の計算に使用されます。 |
OnTick | 新しい市場のティックデータ(価格更新)が到着した時にエキスパートアドバイザーによって呼ばれる関数です。トレードの決定や価格分析に使用されます。 |
OnTimer | 設定された時間間隔で定期的に呼ばれる関数です。定期的なタスクの実行や状態のチェックに使用されます。 |
OnTester | バックテスト中に呼ばれる関数です。バックテストの最後に特定の処理を行うために使用されます。 |
OnChartEvent | チャートイベント(マウス操作、キーボード入力、カスタムイベント)が発生した時に呼ばれる関数です。ユーザーの操作に応じた処理やインタラクティブな機能の実装に使用されます。 |
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