MQL4(MT4) ObjectGetStringの使い方

ObjectGetString関数は、MetaTrader 4 (MT4) プラットフォームのMQL4言語で、チャート上の特定のグラフィカルオブジェクトに設定された文字列型のプロパティ値を取得するために使用されます。この関数には、直接文字列のプロパティ値を返す形式と、成功時にbool値を返し、プロパティ値を参照によって受け取る形式の2つがあります。

1. 即時にプロパティ値を返す形式

この形式は、関数が直接string型のプロパティ値を返します。

string ObjectGetString(
   long chart_id,          // チャート識別子
   string object_name,     // オブジェクト名
   int prop_id,            // プロパティ識別子
   int prop_modifier=0     // プロパティ修飾子（必要な場合）
);

使用例1: オブジェクトの説明を取得

void OnStart()
{
    long chartID = ChartID(); // 現在のチャートIDを取得
    string objectName = "ExampleObject"; // オブジェクト名
    int propID = OBJPROP_TEXT; // テキストオブジェクトのテキスト内容を指すプロパティ識別子

    string objectText = ObjectGetString(chartID, objectName, propID);
    Print("オブジェクト '", objectName, "' のテキスト: ", objectText);
}

2. 成功時にtrueを返し、プロパティ値を参照によって受け取る形式

この形式は、関数が成功したかどうかをbool値で返し、プロパティ値を関数の最後のパラメータである参照変数に設定します。

bool ObjectGetString(
   long chart_id,          // チャート識別子
   string object_name,     // オブジェクト名
   int prop_id,            // プロパティ識別子
   int prop_modifier,      // プロパティ修飾子
   string& string_var      // ここにプロパティ値を受け取る
);

使用例2: 成功時にオブジェクトの名前を取得

void OnStart()
{
    long chartID = ChartID();
    string objectName = "ExampleObject";
    int propID = OBJPROP_NAME; // オブジェクト名のプロパティ識別子
    string name;

    if(ObjectGetString(chartID, objectName, propID, 0, name))
    {
        Print("オブジェクトの名前: ", name);
    }
    else
    {
        Print("オブジェクトの名前の取得に失敗しました。");
    }
}

注意点

• プロパティ識別子の正確性: prop_idには、取得したいプロパティの種類を正確に指定する必要があります。例えば、OBJPROP_TEXTはテキストオブジェクトの内容、OBJPROP_NAMEはオブジェクトの名前です。
• プロパティ修飾子の使用: 一部のプロパティでは、prop_modifierを指定することで特定の情報を取得できます。多くの場合、このパラメータはデフォルトの0で問題ありません。
• エラーハンドリング: 第2の形式を使用する場合、関数がfalseを返したら、オブジェクトが存在しない、または指定したプロパティがそのオブジェクトに設定されていない可能性があります。

これらの関数を使用することで、プログラム的にチャートオブジェクトの文字列型プロパティ値

を取得し、分析や取引戦略に活用することが可能になります。