MQL4(MT4) ObjectCreateの使い方

ObjectCreate関数は、MetaTrader 4 (MT4) プラットフォームのMQL4言語でグラフィカルオブジェクト（ライン、テキストラベル、図形など）をチャート上に作成するために使用されます。この関数を利用して、分析結果の視覚化やトレード情報の表示、ユーザーインターフェースのカスタマイズなどが可能です。

ObjectCreate関数の基本形式

bool ObjectCreate(
   string name,            // オブジェクト名
   int type,               // オブジェクトタイプ
   int window,             // ウィンドウインデックス（0がメインチャート）
   datetime time1,         // 第1の時間軸座標（オブジェクトの位置）
   double price1,          // 第1の価格軸座標（オブジェクトの位置）
   datetime time2 = 0,     // 第2の時間軸座標（必要な場合）
   double price2 = 0,      // 第2の価格軸座標（必要な場合）
   datetime time3 = 0,     // 第3の時間軸座標（必要な場合）
   double price3 = 0       // 第3の価格軸座標（必要な場合）
);

使用例：チャート上に水平線を作成

以下の例では、チャート上の特定の価格レベルに水平線を引く方法を示します。

void OnStart()
{
    // オブジェクト名
    string objectName = "MyHorizontalLine";
    // 水平線を引く価格レベル
    double priceLevel = 1.10000;

    // 既に同名のオブジェクトが存在する場合は削除
    if(ObjectFind(objectName) != -1)
    {
        ObjectDelete(objectName);
    }

    // 水平線オブジェクトの作成
    if(ObjectCreate(objectName, OBJ_HLINE, 0, 0, priceLevel))
    {
        Print("水平線が作成されました: ", objectName);
        // オブジェクトの色を設定
        ObjectSetInteger(0, objectName, OBJPROP_COLOR, clrRed);
        // オブジェクトの幅を設定
        ObjectSetInteger(0, objectName, OBJPROP_WIDTH, 2);
    }
    else
    {
        Print("水平線の作成に失敗しました。エラー: ", GetLastError());
    }
}

注意点

• 一意のオブジェクト名: 同じ名前のオブジェクトを複数作成しようとすると、新しいオブジェクトの作成に失敗します。既に存在するオブジェクトを更新する場合は、まずObjectDeleteで削除してから作成し直すか、ObjectSet関数を使用して属性を変更してください。
• エラーハンドリング: ObjectCreateがfalseを返した場合、GetLastError関数を呼び出してエラーコードを確認し、問題の診断を行います。
• オブジェクトのカスタマイズ: オブジェクトの色、幅、スタイルなどは、ObjectSetIntegerやObjectSetDouble関数を使用してカスタマイズできます。カスタマイズ可能なプロパティはオブジェクトタイプによって異なります。

ObjectCreate関数を利用することで、トレーディング戦略の視覚化や、チャート上に有益な情報を提供するカスタムインジケータやツールの開発が可能になります。