MQL4(MT4) IndicatorBuffersの使い方

IndicatorBuffers関数は、MetaTrader 4 (MT4) の MQL4 プログラミング言語において、カスタムインディケーターで使用されるバッファの数を設定するために使われます。この関数は、インディケーターがチャート上で描画するデータを格納するためのバッファを予約します。各バッファは、特定の種類のデータ（例：主要な指標値、ヘルプライン、計算中間値など）を格納するために使用されます。

関数の基本形式

bool IndicatorBuffers(int count);

• count: インディケーターによって使用されるバッファの総数。この数値は正の整数でなければなりません。

使用例

以下の例は、単純な移動平均インディケーターを実装する際のIndicatorBuffers関数の使用方法を示しています。

// インディケーターバッファの宣言
double maBuffer[];

// インディケーター初期化関数
int OnInit() {
    // 1つのバッファを使用するように設定
    IndicatorBuffers(1);

    // バッファ0をmaBuffer配列にリンク
    SetIndexBuffer(0, maBuffer, INDICATOR_DATA);

    // インディケーターのその他の設定...

    return(INIT_SUCCEEDED);
}

注意点

• バッファの適切な数: IndicatorBuffers関数を呼び出す際には、インディケーターで実際に使用するバッファの正確な数を指定する必要があります。不足しているバッファや余分なバッファがあると、インディケーターの動作に不具合が生じる可能性があります。
• OnInit関数内での呼び出し: IndicatorBuffersは通常、インディケーターの初期化関数OnInit内で呼び出されます。これにより、インディケーターがチャートにロードされる際に必要なバッファが予約されます。
• 戻り値の確認: IndicatorBuffers関数は成功したかどうかを示すブール値を返します。この戻り値を確認して、バッファの設定が正常に完了したかを検証することが推奨されます。
• メモリ管理: MT4は設定したバッファの数に基づいてメモリを割り当てます。不必要に多くのバッファを予約することは、メモリの無駄遣いにつながるため、実際に必要なバッファの数のみを指定してください。

IndicatorBuffers関数を適切に使用することで、インディケーターのデータ格納構造を効率的に管理し、インディケーターの描画や計算を正確に実行するための基盤を整えることができます。