MQL4(MT4) iBandsの使い方

iBands関数は、MetaTrader 4 (MT4) プラットフォームのMQL4言語で使用される、ボリンジャーバンド (Bollinger Bands) の値を計算します。ボリンジャーバンドは、価格の標準偏差に基づいて、価格の上限と下限の動的な範囲を提供します。これは、市場のボラティリティを測定し、オーバーバイトやオーバーソールドの状態を特定するのに有用です。

関数の基本形式

double iBands(
   string symbol,          // シンボル名
   int timeframe,          // 時間枠
   int period,             // 平均化期間
   double deviation,       // 標準偏差
   int bands_shift,        // バンドのシフト
   int applied_price,      // 適用価格
   int mode,               // ラインインデックス（MODE_UPPER、MODE_LOWER、MODE_MAIN）
   int shift               // シフト
);

• symbol: 分析したい通貨ペアまたは市場のシンボル。
• timeframe: 使用する時間枠。
• period: 移動平均を計算する期間。
• deviation: 計算に使用する標準偏差。
• bands_shift: バンドのシフト量。
• applied_price: 計算に使用する価格。
• mode: 取得するバンドの種類（MODE_UPPERは上部バンド、MODE_LOWERは下部バンド、MODE_MAINは中央の移動平均）。
• shift: 指定したバーからのシフト量。0は最新のバーを指します。

使用例

EURUSDの1時間足で、20期間と2の標準偏差を持つボリンジャーバンドの上部バンドの最新バーの値を取得する例：

double upperBand = iBands("EURUSD", PERIOD_H1, 20, 2.0, 0, PRICE_CLOSE, MODE_UPPER, 0);

Print("The upper Bollinger Band value of the latest bar is: ", upperBand);

注意点

• データの利用可能性: 指定したシンボルと時間枠でのデータがMT4クライアントにダウンロードされていることを確認してください。データが不足している場合、正確な計算結果を得ることができません。
• パラメータの選択: ボリンジャーバンドの計算に使用する期間、標準偏差、適用価格は、分析の目的や取引戦略に応じて適切に選択する必要があります。
• シフトの使用: シフトパラメータを調整することで、過去のバーのボリンジャーバンド値を取得することができます。例えば、shiftに1を指定すると、最新バーの1つ前のバーのボリンジャーバンド値が返されます。
• マルチタイムフレーム分析: 異なる時間枠でボリンジャーバンドを分析することで、市場のボラティリティに対するより深い洞察を得ることが可能です。しかし、異なる時間枠の分析結果を適切に解釈するためには、それぞれの時間枠が示す市場の動向を理解することが重要です。