MQL4(MT4) OrderExpirationの使い方

OrderExpiration関数は、MetaTrader 4 (MT4) プラットフォームで選択された注文の有効期限を取得するために使用されるMQL4言語の関数です。この関数は、特に保留中の注文（たとえば、リミット注文やストップ注文）の有効期限を管理する際に役立ちます。有効期限は、注文が自動的にキャンセルされる日時を示します。

OrderExpiration関数の基本使用法

OrderExpiration関数は引数を取らず、選択された注文の有効期限をdatetime型で返します。この関数を使用する前に、OrderSelect関数を使用して対象となる注文を選択する必要があります。

使用例

以下の例では、アカウントの全ての保留中の注文を検索し、それぞれの注文の有効期限を取得して表示します。

void OnStart()
{
    // 保留中の全ての注文を検索
    for(int i = 0; i < OrdersTotal(); i++)
    {
        if(OrderSelect(i, SELECT_BY_POS))
        {
            // 保留中の注文（リミットまたはストップ注文）のみを対象
            if(OrderType() == OP_BUYLIMIT || OrderType() == OP_SELLLIMIT || OrderType() == OP_BUYSTOP || OrderType() == OP_SELLSTOP)
            {
                // 注文の有効期限を取得
                datetime expiration = OrderExpiration();

                // 有効期限が設定されている場合、それを表示
                if(expiration > 0)
                {
                    string expiryStr = TimeToString(expiration, TIME_DATE | TIME_MINUTES);
                    Print("注文 #", OrderTicket(), ": 有効期限 ", expiryStr);
                }
                else
                {
                    // 有効期限が設定されていない場合
                    Print("注文 #", OrderTicket(), " には有効期限が設定されていません。");
                }
            }
        }
    }
}

注意点

• 注文の選択: OrderExpirationを使用する前に、OrderSelect関数で適切な注文が選択されていることを確認してください。
• 保留中の注文のみ: OrderExpiration関数は、保留中の注文（リミット注文やストップ注文）に対してのみ有効です。市場注文には適用されません。
• エラーハンドリング: OrderSelect関数がfalseを返した場合、つまり注文の選択に失敗した場合は、GetLastError関数を使用してエラーコードを確認し、問題の原因を特定することが重要です。
• 時間の扱い: OrderExpiration関数から返されるdatetime値は、MT4プラットフォームが使用するサーバー時刻に基づいています。この時刻をローカル時刻や他のタイムゾーンに変換する必要がある場合は、適切に変換する処理を追加する必要があります。

OrderExpiration関数を使用することで、特定の保留中の注文の有効期限を把握し、注文管理や戦略の調整に役立てることができます。特に、市場が大きく変動するイベントが予定されている場合や、特定の条件下でのみ取引を実行したい場合に有用です。