MQL4(MT4) OrderCloseの使い方

OrderClose関数は、MetaTrader 4 (MT4) プラットフォームで開かれている取引を閉じるために使用されるMQL4言語の関数です。この関数を使用することで、特定の条件が満たされた場合に自動的にポジションをクローズするロジックを実装することが可能です。

OrderClose関数の基本形式

bool OrderClose(
   int       ticket,         // 注文チケット番号
   double    lots,           // ロット数
   double    price,          // 実行価格
   int       slippage,       // スリッページ
   color     arrow_color     // チャート上の矢印の色
);

使用例

以下は、特定の買い（BUY）ポジションをクローズする簡単な例です。この例では、最初に開かれている注文の中から買い注文を検索し、見つかった最初の買い注文をクローズします。

void CloseFirstBuyOrder()
{
    for(int i = 0; i < OrdersTotal(); i++)
    {
        if(OrderSelect(i, SELECT_BY_POS) && OrderType() == OP_BUY) // 買い注文を検索
        {
            double closePrice = Bid; // 買い注文をクローズするための現在のBid価格
            int slippage = 3; // 許容スリッページ

            if(OrderClose(OrderTicket(), OrderLots(), closePrice, slippage, clrRed)) // 注文をクローズ
            {
                Print("Order closed successfully.");
            }
            else
            {
                Print("Failed to close order. Error: ", GetLastError());
            }
            break; // 最初の買い注文をクローズしたらループを抜ける
        }
    }
}

注意点

• 価格とスリッページ: 買い注文をクローズする場合、priceパラメータにはBid価格を使用します。売り注文をクローズする場合はAsk価格を使用します。slippageパラメータは、指定した価格と実際の執行価格の最大許容差を指します。
• エラーハンドリング: OrderClose関数がfalseを返した場合、GetLastError関数を使用してエラーコードを取得し、エラーの原因を特定することが重要です。
• 実行前の注文選択: 注文をクローズする前に、OrderSelect関数を使用して操作対象の注文を正しく選択する必要があります。
• 同期問題: 複数のEAを同時に実行している場合や、手動での取引と自動取引が混在している場合、注文が意図しないタイミングでクローズされる可能性があります。これを防ぐためには、注文操作を行う際には十分な同期が取れていることを確認する必要があります。

OrderClose関数を使用する際には、これらのポイントに注意しながら、自分の取引戦略に合わせたロジックの実装を行ってください。