MQL4(MT4) iADの使い方

iAD関数は、MetaTrader 4 (MT4) プラットフォームのMQL4言語で使用される、Accumulation/Distribution (A/D) インディケータの値を取得するための関数です。A/Dインディケータは、資産の累積（購入）と分配（売却）の圧力を測定し、価格変動と取引量の関係を分析するのに役立ちます。

関数の基本形式

double iAD(
   string symbol,    // シンボル名
   int timeframe,    // 時間枠
   int shift         // シフト
);

• symbol: 分析したい通貨ペアまたは市場のシンボル。例えば、”EURUSD”や”GBPJPY”などです。
• timeframe: 分析に使用する時間枠。PERIOD_M1（1分足）、PERIOD_H1（1時間足）など、MQL4で定義されている時間枠の定数を指定します。
• shift: 指定したバーからのシフト量。0は最新のバーを指します。

使用例

EURUSDの1時間足の最新バーにおけるA/Dインディケータの値を取得する例を以下に示します。

// EURUSDの1時間足の最新バーのA/D値を取得
double adValue = iAD("EURUSD", PERIOD_H1, 0);

// 取得した値を表示
Print("The A/D value of the latest bar is: ", adValue);

注意点

• データの利用可能性: 指定したシンボルと時間枠でのデータがMT4クライアントにダウンロードされていることを確認してください。データが不足している場合、正確な計算結果を得ることができません。
• シンボルと時間枠の指定: symbolやtimeframeに誤った値を指定すると、期待した結果を得られない可能性があります。特に、シンボル名が大文字小文字を正確に区別する取引プラットフォームもあるため注意が必要です。
• 戻り値の確認: iAD関数は計算に失敗した場合、特定のエラー値を返すことがあります。そのため、戻り値を使用する前に、エラー値でないことを確認すると良いでしょう。
• パフォーマンスへの影響: iAD関数を含むスクリプトやインディケーター、エキスパートアドバイザーを頻繁に実行する場合、MT4クライアントのパフォーマンスに影響を与える可能性があります。特に、複数のシンボルや時間枠にわたって大量のデータを処理する場合は注意が必要です。