MQL4(MT4) iCustomの使い方

iCustom関数は、MetaTrader 4 (MT4) プラットフォームのMQL4言語で使用され、カスタムインディケータの値を計算するために使用されます。この関数は、標準インディケータ以外の、MT4で作成またはインストールされた任意のカスタムインディケータにアクセスすることを可能にします。

関数の基本形式

double iCustom(
   string symbol,           // シンボル名
   int timeframe,           // 時間枠
   string name,             // カスタムインディケータのコンパイル済みプログラムのパス/名前
   ...                      // カスタムインディケータの入力パラメータ（必要に応じて）
   int mode,                // ラインインデックス
   int shift                // シフト
);

• symbol: 分析したい通貨ペアまたは市場のシンボル。
• timeframe: 使用する時間枠。
• name: カスタムインディケータのファイル名（拡張子.ex4または.mq4は省略可能）。
• …: カスタムインディケータに渡す入力パラメータ。インディケータによって必要なパラメータは異なります。
• mode: 取得したいインディケータのライン（例: 0、1、2…）。
• shift: 指定したバーからのシフト量。0は最新のバーを指します。

使用例

カスタムインディケータExampleIndicatorをEURUSDの1時間足で使用し、その第一ライン（mode=0）の最新バー（shift=0）の値を取得する例を示します。

double value = iCustom("EURUSD", PERIOD_H1, "ExampleIndicator", /* ここにインディケータのパラメータを挿入 */, 0, 0);

Print("Custom indicator value: ", value);

この例では、カスタムインディケータExampleIndicatorに必要な追加のパラメータがある場合、そのパラメータを"ExampleIndicator"の後にカンマ区切りで記述します。

注意点

• インディケータの配置: カスタムインディケータがMT4のIndicatorsフォルダ内に正しく配置されていることを確認してください。
• パラメータの正確性: カスタムインディケータに渡すパラメータは、そのインディケータが期待する正確な型と順序である必要があります。誤ったパラメータは、予期せぬ結果を引き起こす可能性があります。
• 性能への影響: 特に複雑な計算を行うカスタムインディケータを使用する場合、iCustom関数の呼び出しはMT4のパフォーマンスに影響を与える可能性があります。計算の効率化と最適化に注意してください。
• エラーハンドリング: iCustom関数は、計算できない場合やインディケータが正しく動作しない場合に特別なエラーコード（通常はEMPTY_VALUE）を返す可能性があります。戻り値を使用する前に、このようなエラーコードに対する適切なチェックを行うことが重要です。