MQL4(MT4) iADXの使い方

iADX関数は、MetaTrader 4 (MT4) プラットフォームで使用されるMQL4言語の一部であり、平均方向移動指数 (Average Directional Movement Index, ADX) の値を計算します。ADXはトレンドの強さを測定するために使われ、トレンドが存在するかどうかを判断するのに役立ちますが、トレンドの方向は示しません。

関数の基本形式

double iADX(
   string symbol,        // シンボル名
   int timeframe,        // 時間枠
   int period,           // 平均化期間
   int applied_price,    // 適用価格
   int mode,             // ラインインデックス
   int shift             // シフト
);

• symbol: 分析したい通貨ペアまたは市場のシンボル。
• timeframe: 使用する時間枠。例えば、PERIOD_D1 (1日), PERIOD_H1 (1時間) など。
• period: ADXを計算するための平均化期間。
• applied_price: 計算に使用する価格。PRICE_CLOSE、PRICE_OPENなど。
• mode: ADXのどのラインを取得するか。MODE_MAINでADX本体、MODE_PLUSDIで+DI、MODE_MINUSDIで-DI。
• shift: 指定したバーからのシフト量。0は最新のバーを指します。

使用例

EURUSDの1時間足で14期間のADX本体の最新バーの値を取得する例：

double adxValue = iADX("EURUSD", PERIOD_H1, 14, PRICE_CLOSE, MODE_MAIN, 0);

Print("The ADX value of the latest bar is: ", adxValue);

注意点

• データの利用可能性: 指定したシンボルと時間枠でのデータがMT4クライアントにダウンロードされていることを確認してください。データが不足している場合、正確な計算結果を得ることができません。
• 計算に時間がかかる可能性: ADXは計算が複雑で、特に長い期間を指定した場合には計算に時間がかかることがあります。これは、特にリアルタイムのトレーディングシステムでパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。
• 適用価格の選択: applied_priceパラメータには、計算に使用する価格を指定します。通常はPRICE_CLOSEが使用されますが、戦略に応じて他の価格を使用することもできます。
• モードの理解: modeパラメータを使用してADXの異なる成分を取得できますが、それぞれの成分が何を意味しているのか、そしてどのように使用するのかを理解することが重要です。MODE_MAINはADX本体を、MODE_PLUSDIとMODE_MINUSDIはそれぞれ+DIと-DIを指します。

iADX関数を使用することで、トレンドの存在と強さを測定し、トレーディング戦略の一環として利用することができます。適切なパラメータの選択とデータの利用可能性が、正確な分析と効果的な利用には不可欠です。