MQL4(MT4) iRSIの使い方

iRSI関数は、MetaTrader 4 (MT4) プラットフォームのMQL4言語で使用される、相対力指数 (Relative Strength Index, RSI) の値を計算します。RSIは、価格の変動速度と変動の大きさを基にして、オーバーバイト（買われ過ぎ）やオーバーソールド（売られ過ぎ）の市場状況を評価するモメンタムオシレーターです。RSIは0から100の範囲で動き、一般にRSIが70以上の場合はオーバーバイト、30以下の場合はオーバーソールドと見なされます。

関数の基本形式

double iRSI(
   string symbol,           // シンボル名
   int timeframe,           // 時間枠
   int period,              // 期間
   int applied_price,       // 適用価格
   int shift                // シフト
);

• symbol: 分析したい通貨ペアまたは市場のシンボル。
• timeframe: 使用する時間枠。
• period: RSIを計算するための期間。
• applied_price: 計算に使用する価格（例: PRICE_CLOSE、PRICE_OPENなど）。
• shift: 指定したバーからのシフト量。0は最新のバーを指します。

使用例

EURUSDの1時間足で、14期間のRSIの最新バーの値を取得する例：

double rsiValue = iRSI("EURUSD", PERIOD_H1, 14, PRICE_CLOSE, 0);

Print("The RSI value of the latest bar is: ", rsiValue);

注意点

• データの利用可能性: 指定したシンボルと時間枠でのデータがMT4クライアントにダウンロードされていることを確認してください。データが不足している場合、正確な計算結果を得ることができません。
• 期間の適切な選択: RSIの感度は、計算に使用する期間に依存します。期間が短いほど感度が高まり、より早く市場の変化に反応しますが、ノイズも増加します。期間を調整して、取引戦略に最適な設定を見つけてください。
• 適用価格の選択: applied_priceパラメータでは、計算に使用する価格タイプを選択します。適用価格は、分析に最適な価格タイプを選択してください。
• オーバーバイト/オーバーソールドレベルの解釈: RSIのオーバーバイトまたはオーバーソールドのレベルは、市場や取引戦略によって異なる解釈が可能です。一般的な基準（70と30）をガイドラインとして使用しつつも、具体的な状況に応じて調整を検討してください。
• ダイバージェンスの監視: 価格が新しい高値や低値を記録しているにもかかわらず、RSIがそれを確認できない場合、市場の転換点が近いことを示すダイバージェンスが発生している可能性があります。このようなシグナルに注意を払うことで、有益な取引機会を見つけることができます。